1階革命
田中 元子著
●本書について
前回選書した、
「マイパブリックとグランドレベル」における
人とまちの活性化を促進する概念の続きを記した続編です。
前回の選書「マイパブリックとグランドレベル」
●本書をおすすめする理由
著者の考える、とまちづくりによる地域活性化に取り組むビジネスの概念は、狭いコミュニティの形成ではなく、人の多様性を認知し、
自由
許容
する環境を作り出し、間接的な社会貢献または世界平和にリンクするという考えに大きく共感できます。
そしてそのまちづくりは「1階」いわゆるグランドレベルという視点で展開する事で、
いろんな人、いろんな様子が偶然見える日常に大きく変化をもたらすことができるとの事です。
イメージングがわかりやすく、
例えば、同じ面積で人口が1000人のまちと100人のまちがあった場合。
1000人のまちには何もなく一通りは無いが1000人が居住する。
100人のまちには公共施設の他にコミュニティが生まれる店や植栽、菜園がグランドレベルに広がる。
すると、人口が少なくてもまちに人がいるという活性化された環境が生まれる。
"1000人が閉じこもるまち"か
"100人が過ごすまち"か
という事で解釈しました。
地域活性化からまさに人の幸福創造にまで
リーチできると再認識しました。
本書内のコミュニケーションデザインの手法の中には、
・多様性を許容するビジネスの大切なことは、
お客さんを自由にさせることを考える前に自分が自由であることが重要
・大手資本のチェーンがやっているようなおもてなしのマニュアルはいらない、
トレースしてしまえば、大手の出来損ないが生まれるだけ
・私にしかできない「属人性」、
ここでしかできない「土着性」、
真似のできない「一回性」、
を大事にする
本書内全てではありませんが、
再認識する項目は散りばめられています。
タイトル通り、1階が大事!とも取れますが、
1階とはメタファーのようなもので、
"自分の伝えたいことのほとんどは目線の高さで合わせる事が大切"
という解釈で終わらせました。
参考書として是非手に取っていただければと思います!