未来のイノベーターはどう育つのか ―子供の可能性を伸ばすもの・つぶすもの
トニーワグナー 著
藤原 朝子 訳
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●本書について
初版は2014年、その後2019年までに3刷されています。
イノベーションを起こす人の資質、
その成長のための視点を記しています。
エンジニア、起業家、デザイナー等イノベーターと言われた方々への取材レポートを例に主に進んでいきます。
●本書をおすすめする理由
私には3歳になる息子がいます。
息子も今月から保育園に入ります。
彼にとって、大きな環境変化と共に、私たちもいかに変化していくべきか、
と妻と対話する時間が多くなってきた時に
本書が目に入りました。
さて、本題ですが、
本書はまず、教育本とか子育て本ではありません。
物事の全容を俯瞰して覗き、それらを革新する。
イノベーターである思考とその環境づくりを未来へ向けて、という事で次世代を育てるための書になっています。
3つの視点
・遊び
内的モチベーションは"遊び"からなる。
そして、"遊び"とは"いたずら"という独創性
を潰さない事。
本書に15階ビルの屋根にパトカーを置いた大学生のいたずらを例に、
「困難な状況下で何かを短時間かつ、予算ゼロでやり遂げる。それは最高に名誉で愉快な事だ。
彼らは、事前に許可を求めなかったし、騒動後に許しを求めることもなかった」
・情熱
内的モチベーションを育む。
自分の関心、満足感、挑戦意識からなる内側からのモチベーションこそ持続的にクリエイティブな発想を生み出せる。
→現に、私の属する組織でも外因的にモチベーションを高めようと躍起です。
(馬の目の前に人参ぶら下げて走らせる)、ですね。
・目的意識
「純粋な情熱だけでは、困難な物事をやり遂げたり、辛抱強さは維持できない。
それは、愛でも仕事でも同じだ。」
→情熱を持続化する為に、クリエイティブな遊びを続け、情熱を傾ける対象を具体化する事が重要ととらえました。
「イノベーションは不服従とは切り離せないが、イノベーターになって銀行強盗をしていたら始まらない」
こと子育てにおいては、
遊び=自由
ここが前提だが、自由の中に限界、境界線、秩序は必要。
このリードバランスを間違えない事が重要とあり、納得です。。
ビジネスパーソンとしても、
遊びを見つける内的モチベーションに気づく事。
遊びが情熱、目的意識と発展していくことこそが重要ですし、
大人の遊びが必要だなと認識しました。
最後に、遊びを見つける場所も非常に重要ですし、不服従である事を許さないのが私の知る組織でした。
本書を通じて、さらに、遊びを利かせられる環境下へと自分も投じていこうという決意をさらに高められました。
一読の価値ありと思いますので、
ぜひお手に取ってみて下さい!