シンクロニシティ‐未来をつくるリーダーシップ‐
ジョセフ・ジャウォースキー 著
金井 寿宏・野津 智子 訳
●本書について
今だというときに相互に関連する出来事が偶然のように起こること。
運を引き寄せるように捉えがちですが、必要なコミットメント(一心に取り組む姿勢)・共存・共生がそれらを生み出していることを体現した一冊です。
また、リーダーシップを育む「行動」ではなく、「在り方」へ矢印を向けた一冊です。
●本書をお勧めする理由
部分的なリーダーシップ論ではなく、自分という存在がどう在るべきか、
という点にフォーカスしている本書は刺さるものがありました。
むしろ、読了されている方も多いのではないでしょうか。と思ってしまいます。。
本書では、
・自分という存在の認知
・一心に取り組む姿勢
・他との相互関連性(つながり)の影響
大きく3点かなと認識しました。
自分という存在の認知
本書の引用ですと、「きみという存在は、人類の全体だ」。
あらゆるものはあらゆるもののなかに含まれるという認知が必要である。
自分がこの世界・宇宙に含まれるという根源的な意識の深みはさらに必要かなとおもいました。
相互関連性
互いの間には垣根がないこと、別々に存在することは互いを遮断することではないということを本書を通してより感じます。
理想であることとして、
「全員で一つの個」でありながら、「それぞれの自己」があるという精神=「ただ一つの精神」であるという点に共感いたします。
それらは離れていても存在していますし、集まった時には、離れてなどいなかったかのような存在があることが重要であると認識しました。
また、一心に取り組む姿勢としても、
・組織の中では100パーセントにはならない
・それができないなら、忘れるしかない
という視点でも合点がいきました。
行動のあれこれ、ではなくあり方に立ち返る一冊でした。
一心に取り組み・信じ・つながること。
その意識・行動にこそ、いざというときに必要な結果を引き出すことができる。
まさにシンクロニシティという一つの結果を生み出せるのかなと思いました。